フットサル・サッカー場を人工芝に変えるメリット
人工芝は庭に敷くものである、というのが一般的なイメージですが、それと同じくらいに野球やフットサル・サッカーのスタジアムにも使われていることをご存知な方は多いかと思います。
「やはりグラウンドと言えば天然芝のほうがいいのでは?」と思われる方は特に日本には多いようなのですが、人工芝のグラウンドもメリットが色々とあるんです。
そこで今回は、フットサル・サッカー場などのグラウンドを人工芝にするメリットについて、詳しく解説していきます!
目次
メリット1:維持費が安い
最大のメリットは維持費が安いことです。
これは一般の家庭でも同じですが、天然芝は初期費用は安いものの、その芝のクオリティを維持するためには色々と手間と費用がかかります。
具体的には雑草などの処理、長くなった芝の刈り取りなどですね。庭を管理している方であればよくおわかりいただけるかと思います。
人工芝であれば一度敷いてしまえば基本的に大きなメンテナンスをする必要がなく、芝がへたってしまったとしてもその部分だけ差し替えることも可能なので、メンテナンス費用も抑えることができます。
その代わり、天然芝に比べると人工芝のほうが初期費用が高いというデメリットこそありますが、長期運営で見ると人工芝のほうがランニングコストが安価で済みます。
メリット2:スタジアムをドーム型に出来るので雨天の試合も可能に
スタジアムの場合、天然芝にしてしまうと日光が入らないため芝が育ちません。
そのため、どうしても人工芝を敷かざるを得ない…と言ってもいいかもしれません。
ただスタジアムにすることで雨天などの天気に左右されず試合を行うことが出来る、という大きなメリットがあります。
スタジアムほど規模が大きい話ではなくても、天然芝のグラウンドでは雨天時は練習が厳しいですが、人工芝は水はけがいいので雨天でも問題なく練習することができます。
季節によっては外での練習がなかなかし辛い時期でも、人工芝のグラウンドであれば練習が可能というのはメリットとして大きく感じられますね。
メリット3:クッション性が高い
人工芝はコンクリートなどの上に敷くものですが(グラウンドによっては土の上であることもあります。一般家庭では庭であれば土の上が基本でしょう)、それだけでは固すぎるため、仮にそのままですと長時間走っているだけでも足腰に負担が強くかかってしまいます。
そのため、クッション性を上げるためにグラウンドなどに人工芝を敷く際は「充填剤」を入れるようになっています。
クッション性が高ければ高いなりのリスクもありますが、人工芝は天然芝に比べてクッション性が高いことで、試合中などに転倒した際にも脳挫傷を起こしにくいとされています。
メリット4:施工期間が短く済む
4つ目のメリットは「施工期間が短く済む」ことです。
天然芝はすぐに使えるわけではなく、きちんと育つまで養生する期間が必要になります。芝の種類にもよりますが、だいたい4ヶ月程度はみなければなりません。
一方、人工芝では当然ながらその必要がありません。
ですので「人工芝をグラウンドに敷こう!」となった際も、業者に見積を出してもらい、そこから実際に施工して完成するまで1ヶ月、遅くとも2ヶ月程度あれば問題ありません。
一度決めたらできるだけはやく完成してほしいものだと思いますので、十分メリットと言えるのではないかと思います。
子供が人工芝でフットサル・サッカーなどの練習をする時のメリットは?
ここまでは一般的なスタジアムやフットサル・サッカー場といった、プロの選手や部活で(スタジアムを使った)試合をしている方々が利用するような場所での人工芝のメリットについてご説明してきました。
しかしもっと身近な…例えば子供がフットサルクラブやサッカークラブに入っていて、その時の練習で人工芝を使う時のメリットはあるの?と気になる方もいると思いますので、もう少し身近なメリットも考えてみましょう。
メリット1:服が汚れにくい
1つ目のメリットは、「服が汚れにくい」ことです。
小学生のフットサル・サッカークラブなどの場合、学校の校庭を使わせてもらうこともあるでしょう。
当然ですが土ですとドロドロに汚れてしまいます。少し雨が降っているなんて状態だとさらにそうなってしまいます。
しかし人工芝であれば水はけもいいので多少の雨が降っていてもそう汚れることがありませんし、何より泥がつきません。
土埃が子供の体の中に入るのが心配、という方でも人工芝であれば安全かと思います。
人工芝は発がん性があるとも言われていますが、発ガン性物質が含まれているとしても基準最低値を下回っているという研究結果もあります。
現在のスポーツ用人工芝(に使われる充填剤)はそのような物質を含むものを使っていないことも多いですし、スポーツ用の人工芝を製造・販売している大きなメーカーは独自の検査をし、安全性を証明しているところがほとんどです。
何事にも100%と言えるものはありませんので、絶対に大丈夫と断言することはできませんが、健康に大きな被害が出ることは考えにくいと言っていいでしょう。
メリット2:クッション性があるのでケガをしにくい
スタジアムなどと同様、クッション性があるのでケガがしにくくなっています。
ロングパイル(長い芝)の場合はふんわりしていますので、転んでしまったとしても擦り傷は土のグラウンドに比べたら少なくなるでしょう。
摩擦でやけどをしやすいなどのデメリットももちろんある
ただ、デメリットが絶対にないというわけではありません。
人工芝は熱に弱いので強い摩擦が加わることでやけどみたいになってしまうこともあります。
子供同士のフットサル・サッカーであればそこまでのことは起こらないでしょうから大きな心配をすることはありませんが、摩擦に強いのは天然芝であることは間違いありませんね。
日本サッカー協会の基準を満たした人工芝である可能性が高い
一般的な家庭の庭に敷くことは基本できません(業者によっては可能なこともありますので、相談が必要です)が、サッカー場などのグラウンドに人工芝が敷いてある場合、JFA(日本サッカー協会)が定めた基準をクリアしている人工芝であると思ってもいいでしょう。
また、世界基準と言ってもいい「FIFA基準」を満たしている人工芝もあります。
この基準は耐久性・耐色あせ・耐摩耗性などの複数の基準をクリアしているものが該当し、世界で認定されたメーカーは9つしかありません。
そのメーカーが製造した人工芝は日本でも敷くことができますので、人工芝の中でもより高いパフォーマンスであると言えます。
そこまでではなくとも、基本的にサッカーで使う人工芝であればJFAの基準は最低でも満たしていると思いますので、安心して利用できると言ってもいいのではないでしょうか。
天然芝には敵わない部分もあるが、独自の利点も!
庭の景観などであれば、メンテナンスがラクな人工芝でも全く問題ないと思いますが、フットサル場・サッカー場などのスポーツをする場所となると、やはり人工芝では天然芝に敵わない部分も多くあります。
しかし汚れづらい、天候に関係なく試合や練習が出来るといった独自の利点もありますし、メーカーもより高いクオリティのものを作るために研究が進んでいますので、今後は人工芝のグラウンドなどが増えるかもしれませんね。